ぴぴーん。
その時突然、私は魔王らしく聡明に閃いてしまったのだ。
――こいつら、まさかホモなのではないか?!
一度そう考えてしまえば、これまでのふとした違和感にも説明がつくというものだ。
そういえばシェゾとラグナスはやたら2人で共に行動しているし、時々見詰め合っているような素振りもあったな。
これはもう、間違いあるまい!
気付いてしまったからには確かめねばならん。そうせねば私の気がすまない。
ちょうど先日、こういう時に使える婉曲な質問フレーズを教わったばかりなのだ。
早速使うチャンスが到来するとは、私の普段の行いがよいことの証と言っていいだろう!
「シェゾよ、質問がある」
「あん?」
私は緊張と興奮を悟られぬように抑えながら、極めて普段どおりを装って尋ねた。
「『受ける』の反対は、何だ」
「はあ?」
シェゾは素っ頓狂な声を上げたあと、暫く考え込んだ。
「…………、『掛かる』じゃないか?」
――あれ? そうだっけ。
……あ、間違えた!!
私としたことが、興奮のあまり質問を誤ってしまった。
「攻める」の反対は?と聞いたところを、奴がどう答えるかではないか。
引っ掛けを狙った回答を、私が真っ先に口に出しては意味がないぞ。
しかも奴の回答は文法じゃないのか? ぞ、なむ、や、か、連体形。こそ、已然形。
まさかの係り結び。
頭が良さそうなことを言いおって……。
往来で「お前が欲しい」などと叫んでおるヘンタイのくせに!!
結局、私のひらめきは今をもってまだ未確認なのであった。
そのうちラグナスにも同様の質問をしようかと思ったが
奴は恐らく素直な目で「守る」と言うだけだろうから、あまり意味はないだろう。
その時突然、私は魔王らしく聡明に閃いてしまったのだ。
――こいつら、まさかホモなのではないか?!
一度そう考えてしまえば、これまでのふとした違和感にも説明がつくというものだ。
そういえばシェゾとラグナスはやたら2人で共に行動しているし、時々見詰め合っているような素振りもあったな。
これはもう、間違いあるまい!
気付いてしまったからには確かめねばならん。そうせねば私の気がすまない。
ちょうど先日、こういう時に使える婉曲な質問フレーズを教わったばかりなのだ。
早速使うチャンスが到来するとは、私の普段の行いがよいことの証と言っていいだろう!
「シェゾよ、質問がある」
「あん?」
私は緊張と興奮を悟られぬように抑えながら、極めて普段どおりを装って尋ねた。
「『受ける』の反対は、何だ」
「はあ?」
シェゾは素っ頓狂な声を上げたあと、暫く考え込んだ。
「…………、『掛かる』じゃないか?」
――あれ? そうだっけ。
……あ、間違えた!!
私としたことが、興奮のあまり質問を誤ってしまった。
「攻める」の反対は?と聞いたところを、奴がどう答えるかではないか。
引っ掛けを狙った回答を、私が真っ先に口に出しては意味がないぞ。
しかも奴の回答は文法じゃないのか? ぞ、なむ、や、か、連体形。こそ、已然形。
まさかの係り結び。
頭が良さそうなことを言いおって……。
往来で「お前が欲しい」などと叫んでおるヘンタイのくせに!!
結局、私のひらめきは今をもってまだ未確認なのであった。
そのうちラグナスにも同様の質問をしようかと思ったが
奴は恐らく素直な目で「守る」と言うだけだろうから、あまり意味はないだろう。